私道って通れるの?
2025.1.30
2025.1.30
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#不動産基礎知識
私道を通れるかどうかは、その私道の所有権や利用条件によります。
1. 私道の所有者の権利
- 私道は個人や法人が所有している場合があります。その場合、私道を通行できるかどうかは所有者の許可に基づきます。
- 地元の自治体や登記所で土地の権利状況を確認すると、所有者が誰か分かることがあります。
2. 通行権(地役権)が設定されている場合
- 一部の私道では、通行権(地役権)の設定がされており、特定の人々や一般の通行が許可されている場合があります。
- 地役権がある場合、私道の所有者の許可をとらなくても通行が可能なことがありますが、利用範囲が制限されていることもあるので注意が必要です。
地役権の例

3. 公的な私道扱いの場合
- 私道でも、地元自治体が管理や維持をおこなっている場合、事実上公道のように利用できる場合があります(位置指定道路など)
- 自治体に問い合わせれば、その道が通行可能か確認できます。
4. 私道の利用条件
- 「関係者以外立ち入り禁止」や「許可された者のみ通行可」などの看板が設置されている場合、一般車両の通行は制限されます。
- しかし、実際には通行が許可されるケースもあるため、所有者や管理者に確認をとるのが確実です。
5. トラブル防止のための対応
- 私道を通る必要がある場合は、事前に所有者や管理者に連絡をとり、許可を得ることが望ましいです。
- 無断で通行すると、場合によっては不法侵入とみなされることもあります。
【 私道と公道との違いは? 】
私道と公道の違いは、主に所有権と管理責任に基づきます。
6. 所有者の違い
私道 |
- 個人、法人、または特定のグループ(例えば住宅地の住民)によって所有される道路。
- 所有者が土地の権利を持ち、利用や管理のルールを決める。
公道 |
- 国、地方自治体(市区町村など)などの公共機関が所有し、一般に提供される道路のこと
- 公共の利益のために解放され、誰でも通ることができる。
7. 管理と維持
私道 |
- 所有者または特定の管理団体が維持・修繕をおこなう責任をもつ。
- 管理費用の負担も所有者。
- 一部の場合は自治体が補助金や一部管理をおこなうこともある。
公道 |
- 地方自治体や国が管理責任を負う。
- 道路の補修、清掃、照明の設置などは税金によっておこなわれる。
8. 通行の自由度
私道 |
- 通行が制限されている場合がある。 (例:所有者が許可しない場合、「関係者以外立ち入り禁止」とされている場合)
- 地役権が設定されている場合や「位置指定道路」として認定されている場合は、一部の条件下で通行可。
公道 |
- 原則、誰でも自由に通行できる。
- 一部、通行止めや制限がかかる場合(工事中、災害時、規制区域など)がある。
9. 法的な違い
私道 |
- 所有者の同意なしに通行した場合、不法侵入とみなされる場合がある。
- ただし、位置指定道路や公的な地役権がある場合は例外。
公道 |
- 通行の制限は原則として法令や行政の規定に基づいておこなわれる。
具体例

お家を建てるにあたって、周辺道路がどのようなものか気にされる方がほとんどかと思います。
日本では、私道の中でも「位置指定道路」として指定されているものは、実質的に公道のような扱いを受ける場合がありますので、詳細な状況に応じて地元自治体に確認することをおすすめします。
道路は単純なようでとても複雑なものです。そういったことも不動産のプロが在籍しているまるお不動産までご相談ください!